Pour Bleu

マセラティ グラントゥーリズモ MC ストラダーレ

a0192923_2161168.jpg
マセラティ グラントゥーリズモ MCストラダーレに試乗してきました。クアトロポルテなど、ラグジュアリーなイメージが強いマセラティですが、このクルマは違います。



a0192923_2184560.jpg
試乗したモデルは2012年ということもあって、相当に進化していました。内装もキチンと造り込まれていて、ひと昔前のイタリア車のように安っぽさがありません。最近のクルマらしく細々とスイッチがあって、慣れるまでに時間がかかりました。が、物理的なボタンなので慣れの問題かなと思います。内装のカラーはさすがイタリア車です。僕の試乗したクルマは「ブル トロフェオ」という青のアルカンターラでしたが、フェラーリの赤い内装と違って落ち着いた、でもワクワクするような良い色でした。ハンドルもアルカンターラ、ステッチもホワイトですし、本当にオシャレですね。個人的には、内外装デザインでさりげなく置かれているmaseratiロゴやトライデントの使い方が、むしろフェラーリよりも上手な感じがします。

a0192923_2182446.jpg
シートに座った印象は、セミバケットですがCSよりも少し柔らかい感じがしました。とはいえ、遠乗りしても大丈夫そうな適度な硬さ。ベースがGTカーなので、CSよりも座面が高かったです。それでも高すぎず低すぎず丁度いい感じで、乗り降りは楽でした。シートの高さは、以前試乗したF12に近い感じでしょうか。CSの場合、座面が低いので乗り込むのに気合というか、せーの!という感じがしますが、これはスッと乗れます。若干の違和感があったのはアクセルでした。アクセルペダルの巾が広く、つま先ではなく足の裏全体でペダル操作している感がありました。これは慣れの問題かもしれません。パドルは左右ともCSより長いので、操作しやすいです。マセラティはウィンカーレバーが遠いと言われますが、僕はウィンカーレバーを指先ではなく手のひらで包み込むように操作する癖があるので、気になりませんでした。

a0192923_2184871.jpg
最初は街乗り、次は首都高と試乗しました。ちなみに両方ともRACEモードです。ブレーキはカーボンセラミック。ローターが暖まっていないせいか、スピードを出しているときに止まろうとすると、思い切り踏み込まないと効きません。カーボンセラミックだからなのか、乗り心地を考えてあえてそうしているのかわかりませんが、フィーリングがCSと同じような気がしました。なので、あえてシフトダウンして止まるわけですが、街乗りだとエグゾーストが響くので目立ちますね。横断歩道でもほとんどの人に注目されてしまいました。Sportsモードで走れば多少は静かになるのかな。僕のCS(ディーラーモノ)より断然うるさいです。

実は街乗りのとき、ブレーキの効きを把握していなかったので、赤信号で思いっきりブレーキを踏むハメになりました。当然フロントが沈み込みますが、沈み込みから戻るときリアが前後に2~3回小さく揺れて止まります。FRだからと言えばそれまでですが、MCストラダーレなのに何でだろうと。これは高速に乗って分かりました。高速である程度スピードが出てくると、サスペンションを微調整してより硬くしている感じがしました。街乗りは乗りやすく柔らかく、高速は硬く、みたいにチューニングしているのでしょうか。なんともジェントルなマセラティらしいセッティングです。

a0192923_254871.jpg
ハンドリングはCSほどクイックではありません。でも、僕みたいな素人は、CSでコーナーリング中に細かい軌道修正しようとハンドルを切ると、クイックすぎなので曲がりすぎてしまうことが多々あります。MCストラダーレは、オーバースピードでカーブに突っ込んでも滑らかに軌道修正できる感じがしました。もちろん抜群の安定感、CSのようにリアがぶっ飛ぶ怖さもなく、この速度で安定して曲がれるのか!と驚きました。クルマがドライバーを助けてくれるので、運転が上手くなったような錯覚がします。

さて、いちばん気になるのはMCシフト。フェラーリのF1マチックのように、シングルクラッチのロボタイズドMTと聞いていますが、さすがにこの年式では制御が上手ですね。発進時、CSだとクラッチをつなぐ→回転が下がるを2回繰り返して発進しますが、MCではカリフォルニア以降の7DCTのように、滑らかにするするっと発進できました。1速でクラッチをつないだときのショックもありません。やっぱり排気量が4.7Lあるので、低速トルクが太いのでしょうか。シフトチェンジも速いですね。カツンカツンと繋がっていきます。これだけ速ければDCTじゃなくてもいいかな。

a0192923_254573.jpg
ところでこのクルマ、最高に気持ちいいです。エグゾーストは乾いた甲高い音がします。エンジンブロックはフェラーリと共通でも、マセラティ独特のサウンド。以前試乗した458やカリフォルニアよりも甲高い音のような気がしました。つねに甲高い音がするので、シフトアップ・ダウンが楽しくて楽しくて。そのたびにフォン!と音がして、気持ちよすぎて笑ってしまいます。首都高の緩やかなカーブでも、トンネルでもあまりに気持ちいいので、もっとアクセルを踏みたくなります。CSほど乗っていく場所を選ばないし、トランクも結構大きいし、今度は4人乗りも出るようですし、かなりグッときました。

実は試乗をしたのは土曜日、すでに3日も経っているのですが、今でも思い出してドキドキワクワクしています。フェラーリに限らずですが、最近のクルマはデザインが奇抜というか進化しすぎていてどうも馴染めない自分がいます。クアトロポルテや599もそうですが、ケン奥山/Jason Castriotaのデザインは、自分の中で受け入れやすく、素直に美しいと思えます。フロント・リア・内装、すべてにおいて「ここがちょっと…」と思う部分がありません。正直これは欲しい。まだCSを買う前、当時はモデナを買おうと思っていたのですが、グラントゥーリズモが発表されたとき、何度も実車の写真を眺めては「このクルマにしようかな」と思っていたことがあります。カストリオタ氏のスケッチも見ることが出来ますが、こんな過激なデザインのクルマ、本当に出すの?と当時は驚いたものです。4シーターでなく2シーターなこと、車両価格がかなり高額でカリフォルニアに近い価格なことなど、買わないための理由はいくつかあるのですが、それを差し引いても魅力的で…本当にヤバいクルマに試乗してしまいました。

ディーラーを紹介いただいた研究者さん、快く試乗を勧めていただいたマセラティみなとみらいのTさん、ありがとうございました!!

a0192923_2185087.jpg
ヘッドライトにさりげなく入っている「Maserati」、カッコよかったです。
[PR]
by nyajilacs | 2013-09-11 02:59 | Car